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「最近、水を飲む量が増えた…?」「なんだか元気がない気がする…」
愛猫の言葉にならないサインに、胸をよぎる一抹の不安。猫は不調を隠す天才だからこそ、私たちの「気のせいかも」が、取り返しのつかない事態に繋がることも少なくありません。
この記事では、そんな飼主の不安を「客観的なデータ」で安心に変える注目のペットテック「Catlog(キャトログ)」を徹底的にレビューします。
単なる機能紹介ではありません。なぜこのデータが獣医学的に重要なのか、そして「Board」と「Pendant」という2つのデバイスが連携してこそ得られる真の価値、競合製品との明確な違い、さらには導入前に知っておくべき正直なデメリットまで、Zatsulaboが専門的に掘り下げます。
これは、あなたの愛猫との未来を守るための、新しい「対話」の始まりです。
- Catlogは首輪とトイレの2軸データで日常と排泄を統合管理
- 多頭環境ではAI識別が強み。ただし初期は学習修正が必要
- 料金は猫ごと課金。「猫割」で初期費用を大幅低減(6頭目以降0円)
なぜデータ化が必要か Catlogで見抜く猫の2大疾患サイン
Catlogの価値を理解するために、まずは「なぜ、家庭でのデータ計測がこれほど重要なのか」という根本的な問いにお答えします。それは、猫の宿命ともいえる2つの病気と、彼らの「沈黙」という性質に深く関係しています。
猫の死因として常に上位にあるのが慢性腎臓病(CKD)、そして緊急性の高い泌尿器トラブルである下部尿路疾患(FLUTD)です。
これらの病気の恐ろしい点は、初期症状が非常に見逃されやすいことにあります。
- 慢性腎臓病(CKD)
初期の重要なサインは「多飲多尿(水をたくさん飲み、おしっこをたくさんする)」と「体重減少」です。しかし、多くの獣医師が指摘するように、家庭内で猫の正確な飲水量や尿量を毎日測定することは、従来のやり方ではほぼ不可能でした。 - 下部尿路疾患(FLUTD)
「頻尿(1日に何度もトイレに行く、目安として5回以上)」「トイレの滞在時間が異常に長い」「血尿」といったサインが現れます。特にオス猫は尿道が詰まりやすく、24時間以内に命に関わる事態に発展するケースもあります。
静かなる病「慢性腎臓病 (CKD)」
- 多飲多尿 (水を飲む量・おしっこの量が増える)
- 体重減少 (食欲はあるのに痩せてくる)
- 毛づやが悪くなる、元気がない
急を要するサイン「下部尿路疾患 (FLUTD)」
- 頻尿 (何度もトイレに行く。目安5回/日以上)
- トイレの滞在時間が長い (数分間力んでいる)
- 血尿や、キラキラした尿
これらのサインは、飼主の主観的な「なんとなく増えた気がする」「いつもより長いかも」といった「気のせい」の範囲で捉えられがちです。しかし、その「気のせい」を見逃した結果、病気の発見が遅れてしまうケースは後を絶ちません。
だからこそ、日々のわずかな変化を客観的なデータとして記録・モニタリングすることが、愛猫の命を守るための「プロアクティブ(予防的)なケア」の新基準になると私たちは考えています。
Catlogエコシステム解説 2つのデバイスで愛猫を“デジタルツイン”化する
Catlogは単なる「首輪」や「トイレ」ではありません。2つの異なるデバイスが連携し、愛猫の健康データを多角的に収集・分析する「エコシステム」である点が最大の特徴です。
この仕組みにより、愛猫の行動がデジタル空間上に再現され、まるで「デジタルの双子(デジタルツイン)」のように健康状態を把握できます。
1. Catlog Board (キャトログ ボード) トイレの番人
「Catlog Board」は、今お使いのトイレの下に置くだけで、排泄データを自動計測するデバイスです。
最大の利点は、愛猫が最も神経質になるトイレ環境を一切変えずに導入できること。そして、電源コードが不要なコードレス設計であるため、置き場所を選ばない点も、スマートトイレ「Toletta(トレッタ)」との大きな違いです(詳しくは後述)。
このBoardが「トイレの番人」として、以下の重要なデータを記録します。
- 体重 (トイレに入るたびに計測)
- 尿の量と回数
- 便の量と回数
- トイレの滞在時間
- 排泄した時刻
2. Catlog Pendant (キャトログ ペンダント) 24時間の健康日誌
「Catlog Pendant」は、首輪型(ペンダント型)のデバイスで、愛猫の日常の行動を24時間記録し続けます。
重さは約9gと非常に軽量で、猫への負担を最小限に抑える設計がされています。万が一強く引っかかった場合にはバックルが外れる安全機能も搭載されています。
このPendantが「24時間の健康日誌」として記録するデータは以下の通りです。
- 食事 (食べた回数と時間)
- 水飲み (水を飲んだ回数と時間)
- 睡眠 (時間とパターン)
- 運動 (走る・歩くの時間)
- くつろぐ
- 毛づくろい
- その他(嘔吐など、特徴的な振動を検知)
3. 統合アプリ (司令塔) 2つのデータを連携させる真価
そして、Catlogエコシステムの「司令塔」がスマートフォンアプリです。
Board(排泄データ)とPendant(行動データ)は、それぞれ単体でも有用ですが、アプリ上でデータが統合されることで、その価値は飛躍的に高まります。
「Boardで体重減少アラートが出た。同時に、Pendantの睡眠時間が増加し、運動量が減少している… 元気がないサインかもしれない」
「Pendantの水飲み回数が増えている。さらにBoardのデータで尿量も増加していることが確認できた。これは多飲多尿のサインだ」
このように、複数のデータを組み合わせることで、より精度の高い健康の「気づき」を得られるのです。これが、Catlogが目指す「デジタルツイン」化の真価です。
Catlogエコシステム 2つの視点で愛猫の健康を可視化
Catlog Pendant
- 食事、水飲み
- 睡眠、運動
- 毛づくろい など
Catlog Board
- 体重
- 尿/便の量・回数
- 滞在時間 など
統合アプリ (司令塔)
10:30 食事
11:00 トイレ (尿 20ml)
13:15 睡眠 (60分)
14:20 水飲み
【正直レビュー】Catlogの「現実」 メリットと知るべき注意点
エコシステムとして非常に強力なCatlogですが、導入するにあたって現実的に知っておくべき点もあります。Zatsulaboが実際に使用して感じたメリットと、潜在的な注意点を正直にレビューします。
メリット 多頭飼育の「犯ニャンは誰?」問題をAIが解決
多頭飼育環境で最も価値を感じるのが、個体識別機能です。特にCatlog Boardは、「今トイレに入ったのはどの子か?」を体重(とPendant装着猫の場合はその情報)でAIが自動識別します。
「Aちゃんは今日おしっこをしていない」「Bくんの体重が減っている」といった個別の健康管理が可能になるのは、従来のスマートトイレにはない大きな強みです。
知っておくべき4つの注意点(デメリット)
注意点①【多頭飼育】体重が近い子のAI誤認識
導入初期はAIが猫たちを誤認識することがあります。特に体重が近い子(例 4.0kgと4.1kg)は混同されがちです。
【解決策】 通知が来るたびにアプリ上で「これはAちゃんです」「いいえ、Bくんです」と手動修正(フィードバック)を行い、学習を進めます。
注意点②【費用】経済的投資(サブスクリプション)
Catlogは買い切りではなく、初期費用(ハード代)に加え、猫1頭ごとに月額(猫様メンバーシップ 980円/月)が必要です。※6頭目以降は無料。
お得に始める「猫割」は後章で解説します。
注意点③【環境】安定したWi-Fi(2.4GHz帯)が必須
Catlogデバイスは、安定した2.4GHz帯のWi-Fiに接続します。一部のメッシュやバンドステアリング環境では不安定になる例があります。導入時は2.4GHz専用SSIDに固定し、暗号化はWPA2-PSK(AES)を推奨します。設置予定場所(トイレ付近)の電波強度も事前確認してください。
注意点④【手間】Pendant(首輪)の定期的な充電
Pendantは充電式で、おおむね3〜4週間に1回、約1.5時間の充電が必要です。充電中は行動データが途切れます。首輪を嫌がる子や充電の手間が負担に感じる場合は要検討です。
Zatsulaboでも実際に2匹の猫(体重差0.5kg)で運用してみました。最初の1ヶ月は誤認識の修正通知が頻繁に来て迷いましたが、根気よく修正を続けた結果、今ではほぼ100%正確に識別してくれています。
Pendantの充電は「毎月1日は充電の日」と決めてリマインド管理で習慣化。今ではデータが途切れるほうが不安、というのが正直な感想です。
Catlog導入前に確認したい4つのこと
- 初期費用+月額費用(980円/頭)は許容範囲か?
- 自宅のWi-Fiは安定した2.4GHz帯か?(SSID固定/WPA2-PSK推奨)
- 月1回程度のPendant充電は苦にならないか?
- (多頭)初期のAI学習期間(手動修正)を許容できるか?
【徹底比較】Catlog vs Toletta スマートトイレ、あなたに合うのはどっち?
Catlog Boardの購入を検討する際、ほぼ全ての飼主が比較対象とするのが、スマートトイレの「Toletta(トレッタ)」でしょう。目的は同じでもアプローチは根本的に異なります。
| Catlog Board 2 | Toletta | |
|---|---|---|
| 製品タイプ | 既存のトイレの下に敷くボード | カメラ・センサー付きの専用トイレ(システムトイレ) |
| 電源 | コードレス(単3電池6本 / 約6ヶ月持続) | コード有り(電源アダプタ必須) |
| 個体識別 | 体重(+Pendant有無)でAI識別 | 顔認証カメラでAI識別 |
| 主なデータ | 体重、尿量、便量、回数、滞在時間 | 体重、尿量、尿回数、滞在時間、映像確認 |
| 月額料金の考え方 | 猫ごと課金 (980円/頭) →1匹でトイレ2台でも980円/月 |
デバイスごと課金(プランによる) →1匹でトイレ2台なら2台分 |
| メリット | ・トイレ環境を変えない(神経質な猫に最適) ・コードレスで置き場所自由 ・Pendant連携で行動データも網羅 |
・映像で確認できる ・顔認証精度が高い ・獣医師相談が充実 |
| デメリット | ・体重が近い多頭はAI学習が必要 ・映像は非対応 ・Pendantなしでは行動データ不明 |
・トイレ本体の交換が必要(嫌がるリスク) ・電源コード必須で置き場所制約 ・便量は計測不可 |
私たちの結論はシンプルです。最重要の判断基準は「愛猫がトイレの変更を受け入れられるか?」。
Catlog Boardがおすすめなのは、
・愛猫が神経質で、トイレの形状や砂を絶対に変えたくない
・電源の無い場所にトイレを置いている
【料金解説】Catlogの費用を完全理解!「猫割」でお得に始める方法
Catlogの費用は「① 初期費用(ハードウェア代)」+「② 月額費用(猫ごと)」の2本立てです。
Catlog BoardやPendantの本体価格
1頭あたり ¥980(税込)/月(6頭目以降は無料)
最重要インセンティブ「猫割」とは?
「メンバーシップ1契約につき、対象ハード1つが約50%OFF」になる割引制度です。
例:Board+Pendantならメンバーシップ2契約で両方が割引対象。
- 「猫割」で購入した場合、最低6ヶ月の継続が条件。
| 標準価格(税込) | 「猫割」適用価格(税込) | |
|---|---|---|
| Catlog Board 2 | ¥19,800 | ¥9,900 約50% OFF |
| Catlog Pendant 2 | ¥15,180 | ¥7,590 約50% OFF |
本格導入なら「猫割」活用が基本戦略。初期投資を圧縮し、月額で継続モニタリングする設計です。
結論 Catlogは「愛猫との対話」を始めるための投資である
Catlogは、不調を隠す猫の「声なき声」をデータという客観的な言語に翻訳し、飼主との「対話」を可能にします。家庭でのデータがオンライン診療の文脈でも価値を増す流れの中、早期の気づきに直結します。
月額¥980(税込)は安くありませんが、将来の医療費や後悔を減らすための「保険」に近い投資と捉えられます。愛猫の健康と、飼主の心の平穏のために――Catlogという新しい対話を検討してみてください。
参考文献
- RABO公式 Catlog 猫様メンバーシップ 料金ページ(アクセス日 2025-10-29)
- RABO公式 Catlog Board 2 製品ページ(アクセス日 2025-10-29)
- RABO公式 Catlog Pendant 2 製品ページ(アクセス日 2025-10-29)
- Toletta 公式 月額プラン情報(アクセス日 2025-10-29)
- MAFF 愛玩動物におけるオンライン診療の適切な実施に関する指針(アクセス日 2025-10-29)
- IRIS: Staging of CKD in cats(アクセス日 2025-10-29)
- ISFM/AAFP: Guidelines on feline lower urinary tract disease(アクセス日 2025-10-29)


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