【2025年最新版】Z世代の言葉がわかる・使える!ビジネス教養としてのネットスラング大辞典

スキル&学習法
Z世代との壁に悩むあなたへ。明日から使える「武器」としてのスラング辞典

「チームの若手が使う言葉がわからない…」「この言葉、企画書や広告で使って“滑らない”だろうか?」――本記事は、そんな悩みを抱えるあなたのために、当研究所の専門部門『ラボ3:デジタルノマドのツールキット』が作成した、コミュニケーションスキル向上のためのアーカイブです。

ネットスラングは、単なる流行り言葉ではありません。世代間の意思疎通を円滑にし、無用な誤解を避けるための「現代のビジネスコミュニケーション・スキル」です。この記事は、ネットの言葉の移り変わりを追いかけ、定期的に内容を更新する『生きた辞典』です。Z世代の最新トレンドを逃したくないあなたは、ぜひブックマークしてご活用ください。

まず覚えるべき重要スラング10選【2025年最新版】

まずは、この10語をマスターしましょう。あなたのチームの若手メンバーとの会話やSNSが、ぐっと理解しやすくなるはずです。

ビジュいいじゃん

流行期

【意味】「ビジュアル(見た目)がいいね」という意味の、気軽な褒め言葉。髪型を変えた同僚や、今日の服装を褒める際に使う。

エッホエッホ

流行期

【意味】特定の意味はない、リズミカルな動きに合わせる擬音(オノマトペ)。元はメンフクロウのヒナの動画から生まれたミーム。

〇〇界隈

定着期

【意味】共通の趣味や行動、状態を共有する人々の集まり。「サウナ界隈」「御朱印界隈」のほか、「風呂キャンセル界隈」のように一時的な状態も指す。

メロい

流行期

【意味】「メロメロ」の形容詞形。主に「推し」の言動に対し、恋愛感情に近い強いときめきを感じた状態。「尊い」よりパーソナルな感情。

ほんmoney

流行期

【意味】関西弁の「ほんまに(本当に)」と英語の「money」をかけた言葉遊び。「本当に?」「マジで?」といった相槌として使われる。

ケンチャナ

流行期

【意味】韓国語の「괜찮아(大丈夫だよ)」が由来。相手を励ましたり、ポジティブな肯定を示したりする際に使う。

ちいかわ構文

流行期

【意味】人気キャラクター『ちいかわ』の独特な言い回し。「〜ってコト!?」「泣いちゃった」など、困難な状況をマイルドに表現する際に使われる。

蛙化現象

流行期

【意味】好意を寄せていた相手が振り向いてくれた途端、急に嫌悪感を抱いてしまう現象。転じて、好きな人の些細な行動で急に冷めてしまう現象も指す。

待って無理しんどい

定着期

【意味】「推し」の供給が良すぎるなど、感情が昂りすぎて処理できない状態を表す。ネガティブな意味ではなく、むしろ最大級の賛辞として使われる。

それな

定着期

【意味】「そうだよね」「その通り」という強い同意を示す相槌。あまりにも定着したため、もはやスラングという意識なく使われている。

なぜ流行る?スラングが生まれる「仕組み」を解剖する

言葉を一つひとつ追いかけるより、流行が生まれる「メカニズム」を知る方が応用が効きます。ここでは、あなたのチームの若手メンバーが使うような言葉がどのように生まれ、社会に広がっていくのかを、具体例を交えながら分かりやすく解説します。

震源地はTikTok:3つのバイラル装置

現代のネットスラングの多くは、動画プラットフォーム「TikTok」から生まれています。その背景には、言葉を爆発的に流行させる3つの強力な「装置」があります。

1. 音楽との融合:
耳に残りやすい楽曲の歌詞が、元の文脈から切り離されて日常会話で使われるパターンです。例えば、「ビジュいいじゃん」という言葉は、ボーイズグループM!LKの『イイじゃん』という曲の歌詞が元ネタ。このフレーズの持つポジティブで明るい響きが評価され、曲を知らない人の間でも「今日の見た目、いいね!」という気軽な褒め言葉として定着しました。

2. 「音」そのものがミームになる力:
文字ではなく「音」が主役になるのもTikTok時代ならではの特徴です。「エッホエッホ」という言葉は、元々はX(旧Twitter)に投稿されたメンフクロウのヒナの写真に、あるユーザーが「エッホエッホと鳴きそう」とコメントしたのが始まりでした。その後、このイメージにキャッチーな音楽がつけられTikTokに投稿されると、「リズミカルに歩く動画にこの音源をつける」という遊び(ミーム)が爆発的に流行しました。

3. 誰もが「参加」できる手軽さ:
TikTokの文化は、ただコンテンツを見るだけでなく、誰もがクリエイターとして「参加」することを促します。「エッホエッホ」の流行は、「歩いている何かの動画に音源を乗せるだけ」という非常に簡単な参加方法だったため、二次創作・三次創作が連鎖し、トレンドが巨大化しました。

拡散を支えるエコシステム:各SNSの役割

TikTokで生まれた流行は、他のSNSを通じて社会全体へと広がっていきます。それぞれが異なる役割を担っています。

X (旧Twitter) – 「発火点」と「言語化」の場:
「エッホエッホ」の元ネタのように、面白い画像やテキストが最初に注目される「発火点」となることが多いプラットフォームです。また、TikTokで流行した現象に対して「これって〇〇だよね」と言語化し、意味を確定させる役割も担います。

YouTube – 「解説」と「アーカイブ」の場:
人気YouTuberが「最近流行りの『メロい』ってどういう意味?」といった解説動画を投稿することで、TikTokを日常的に使わない層や、あなたのようなビジネスパーソンへの「翻訳機」として機能します。また、流行の経緯をまとめることで、トレンドを記録する「アーカイブ」の役割も果たします。

Instagram – 「ライフスタイルへの浸透」の場:
TikTokの流行が、よりおしゃれな文脈で使われるのがInstagramです。「ビジュいいじゃん」が友人の写真へのコメントとして使われたり、「〇〇界隈」が自己紹介のハッシュタグとして使われたりすることで、トレンドがリアルなライフスタイルの一部として定着していきます。

ビジネスで失敗しないためのTPO判断ガイド

「この言葉、職場で使っても大丈夫?」というあなたの最も切実な悩みに、具体的なシーンを想定してお答えします。「痛い」と思われないための防御策でもあります。

失敗しないための3つの鉄則

1. 無理に「使う」必要はない、まずは「わかる」から:
最も重要なのは、若手社員が使った言葉を理解し、肯定的に受け止める姿勢です。知らない言葉を無理に使うのが一番「痛い」と思われがち。まずは「それってどういう意味?」と素直に聞ける関係性を築きましょう。

2. ポジティブな言葉は比較的安全:
「ビジュいいじゃん」「それな」など、相手を肯定したり褒めたりする言葉は、比較的使いやすいと言えます。場の雰囲気を和ませ、心理的安全性を高める効果も期待できます。

3. 内輪ノリが強い言葉、蔑称は絶対NG:
「なんJ語」のような特定のコミュニティ発祥の言葉や、「チー牛」のような蔑称にあたる言葉は、ビジネスシーンでは絶対に避けましょう。意味を知っておくことはリスク管理になりますが、使う必要はありません。

シーン別・具体的な対応策

Slackでの相槌:
部下からの「り」(了解)は、速度重視の文化と理解しつつも、上司から使うのは非推奨。「承知しました」と返すことで、丁寧さの基準を示せます。一方で、議論が盛り上がった際の「それな!」は、強い同意と共感を示し、チームの一体感を高める効果があります。

企画会議でのアイデア出し:
「最近のZ世代はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視するから、この企画は動画よりテキストが良いかも」のように、スラングを「分析キーワード」として使うのは非常に有効です。無理に若者言葉で話すのではなく、若者の価値観を理解している姿勢を示しましょう。

部下から意味不明な言葉が来た時:
「ごめん、『風呂キャンセル界隈』って初めて聞いた!面白い言葉だね、どういう意味?」のように、知らないことをオープンにし、興味を示すのが最善手です。部下も「自分の文化を理解しようとしてくれている」と感じ、心理的な距離が縮まります。

ネットスラング大辞典【完全版】

「これってどういう意味だっけ?」そう思ったら、ここで解決。最新のトレンド語からネットの歴史を彩ってきた言葉まで網羅的に解説します。各単語には、その言葉の「今」がわかる流行度タグと、使い方に注意が必要な言葉にはTPO注意タグを併記しています。

あ行

ASAP(エイサップ)
定着期

“As Soon As Possible” の略。「できるだけ早く」を意味するビジネス用語。

垢(あか)
定着期

アカウントの略。「本垢」「裏垢」「趣味垢」のように使う。

age(あげ)
衰退期

掲示板のスレッドを一覧の上位に「上げる」ための書き込み。

あぼーん
衰退期

掲示板で不適切な投稿が削除された状態を示す擬音語。

ありよりのあり
定着期

「どちらかと言えば、あり」「大いにあり」という肯定的な表現。

安価(あんか)
衰退期TPO注意

アンカーの略。掲示板で特定のレス番号を指定して返信すること。

案件(あんけん)
定着期

インフルエンサーなどが企業から報酬を得て行うPR投稿や企画のこと。

今北産業(いまきたさんぎょう)
衰退期

「今来たから三行で説明して」の略。掲示板文化の遺産。

インスタ映え(いんすたばえ)
定着期

Instagramで見栄えが良いこと。2017年の流行語大賞。

インプレゾンビ
流行期

X等で収益目的(インプレッション稼ぎ)に、話題の投稿へ無関係なリプライを送るアカウント群。

インターネット老人会
定着期

2000年代のネット文化(個人HP、Flash動画など)を懐かしむ人々の自虐的な呼称。

うp(うぷ)
衰退期

アップロードの略。動画や画像をネット上に投稿すること。

裏垢(うらあか)
定着期

本垢(メインアカウント)とは別に、愚痴や趣味など、本音を投稿するために使うサブアカウント。

エゴサ
定着期

エゴサーチの略。自分の名前や作品名で検索し、評判を調べること。

エビデンス
定着期

根拠、証拠。ビジネスシーンで「発言の裏付けとなる資料」の意味で使われる。

エッホエッホ
流行期

リズミカルな動きに合わせる擬音ミーム。特に意味はないが汎用性が高い。

エモい
定着期

感傷的、情緒的、懐かしいなど心が動かされた状態。多用すると語彙力がない印象も。

炎上(えんじょう)
定着期

不適切な発言等にネット上で非難が殺到する状態。企業のリスク管理でも重要。

おk(おけ)
衰退期

「OK」のこと。掲示板やチャットで使われた古い表記。

オタク構文(おたくこうぶん)
定着期TPO注意

早口、専門用語、比喩などを多用した、冗長で独特な言い回しを揶揄する言葉。

乙(おつ)
定着期TPO注意

「お疲れ様」の略。目上の人には使わないのが無難。

オワコン
定着期TPO注意

「終わったコンテンツ」の略。ブームが過ぎた物事を指す。使う相手に注意。

か行

界隈(かいわい)
定着期

特定の趣味や文化、行動を共有する人々の集まり。「ジャニーズ界隈」「サウナ界隈」など。

蛙化現象(かえるかげんしょう)
流行期

好意を寄せる相手が振り向くと、逆に嫌悪感を抱いてしまう心理現象。

鍵垢(かぎあか)
定着期

非公開に設定されたSNSアカウントのこと。承認したフォロワーしか投稿を見られない。

ガチ恋(がちこい)
定着期TPO注意

アイドルや配信者などに、本気で恋愛感情を抱くこと。ファン活動の一形態。

神絵師(かみえし)
定着期

非常に画力が高いイラストレーターへの最大級の敬称。

神対応(かみたいおう)
定着期

期待を遥かに超える素晴らしい応対のこと。対義語は「塩対応」。

既出(きしゅつ/がいしゅつ)
定着期

「すでに(話題に)出ている」の意。ネット上ではあえて「がいしゅつ」と読むのが一種のお約束だった。

キタ――(゚∀゚)――!!
衰退期

待望のものが来た時の喜びを表すアスキーアート。ドラマ『電車男』で流行。

供給(きょうきゅう)
定着期

「推し」に関する新作や情報が公式から出されること。「供給過多でしんどい」は喜びの表現。

切り抜き(きりぬき)
定着期

長時間のライブ配信等から、面白い部分だけを抜粋・編集した短い動画。

空気読め(KY)
定着期TPO注意

場の雰囲気を察して行動するよう促す言葉。直接的な表現なので注意が必要。

草(くさ)
定着期TPO注意

笑いを表す。「www」が草に見えることから。気軽な相槌だがビジネスではNG。

草超えて森
定着期

「草」の最上級の表現。非常に面白い、大爆笑、といった意味で使われる。

クソコラ
定着期TPO注意

意図的に雑に作られたコラージュ画像。クオリティが低いことを逆手に取ったユーモア表現。

黒歴史(くろれきし)
定着期

後から思い出すと恥ずかしい過去の言動や創作物。アニメ『∀ガンダム』が語源。

ggrks(ググれカス)
衰退期TPO注意

「それくらい自分でググって調べろ」という意味。攻撃的なので使用は非推奨。

解釈一致(かいしゃくいっち)
定着期

二次創作などで、原作キャラクターのイメージ通りの表現がされていることへの賛辞。

供養(くよう)
定着期

完成しなかったり、ボツになったりしたイラストや文章などの作品をネット上に公開すること。

古参(こさん)
定着期

あるジャンルやコミュニティに、昔からいるファンやメンバーのこと。

コピペ
定着期

コピー&ペーストの略。文章などを複製し貼り付けること。

ケンチャナ
流行期

韓国語の「괜찮아(大丈夫だよ)」が由来。相手を励ます際に使う。

さ行

鯖(さば)
定着期

サーバーのこと。「鯖落ち」はサーバーダウンを意味する。

サジェスト汚染
定着期

検索エンジンの予測変換(サジェスト)に、ネガティブな言葉が表示される状態。

察して(さっして)
定着期

言葉にしない意図や場の空気を読んでほしい、という日本的なコミュニケーションを求める言葉。

晒し(さらし)
定着期TPO注意

個人情報やプライベートな投稿を、本人の許可なくネット上に公開する行為。

塩対応(しおたいおう)
定着期

そっけなく、愛想のない対応のこと。元は握手会などでのアイドルの対応を指した。

仕様です(しようです)
衰退期

バグや不具合を「意図した動作だ」と主張する際の、皮肉を込めた表現。

自演(じえん)
定着期TPO注意

自作自演の略。一人が複数人を演じて、自分に都合の良い世論を形成しようとすること。

自撮り(じどり)
定着期

自分で自分を撮影すること。英語の「セルフィー(selfie)」と同義。

じわる
定着期

最初はそうでもないが、後からじわじわと面白さが込み上げてくること。

信者(しんじゃ)
定着期TPO注意

特定の製品や人物を盲目的に支持するファンへの揶揄。使う相手を選ぶ言葉。

Shorts(ショート)
定着期

YouTubeの短尺動画機能のこと。TikTokに対抗するサービス。

初見(しょけん)
定着期

ライブ配信などを初めて視聴すること、またその視聴者のこと。「初見です」とコメントする文化がある。

職人(しょくにん)
定着期

MAD動画や字幕作成、面白いコメントなど、高品質なコンテンツを投稿する人への敬称。

スクショ
定着期

スクリーンショットの略。PCやスマホの画面を画像として保存すること。

すこ
定着期TPO注意

「好き」という意味。なんJ語が由来で、ややネットスラングに詳しい人向けの表現。

ステマ
定着期

ステルスマーケティングの略。広告と明記せずに宣伝する行為。2023年から法規制対象。

スペース
定着期

X(旧Twitter)の音声会話機能のこと。

スパチャ
定着期

YouTubeのSuper Chat(スーパーチャット)の略。ライブ配信での投げ銭機能。

スルー力(りょく)
定着期

スルースキルのこと。ネット上の不快な投稿やコメントを意に介さず無視する能力。

それな
定着期

強い同意を示す相槌。「それなー」と伸ばすことも。ビジネスでは関係性の良い同僚間に留めるのが無難。

セルラン
定着期

スマホアプリのセールスランキングのこと。ゲーム界隈でよく使われる。

た行

誰得(だれとく)
定着期

「誰が得するんだ」の略。需要が不明な物事へのツッコミとして使われる。

縦読み(たてよみ)
定着期

文章の各行の頭文字などを繋げて読むと、別のメッセージが隠されている仕掛け。

タピる
衰退期

タピオカドリンクを飲むこと。2019年の流行語大賞だが、ブームは沈静化。

弾幕(だんまく)
定着期

ニコニコ動画やライブ配信で、画面を埋め尽くすほど大量のコメントが流れる様子。

ちいかわ構文
流行期

「〜ってコト!?」「泣いちゃった」など、キャラクター『ちいかわ』の独特な言い回しを真似ること。

チー牛(ちーぎゅう)
流行期TPO注意

「チーズ牛丼」の略だが、特定のイメージを持つ人への蔑称。使用は非推奨。

チルい
定着期

英語の “chill out”(落ち着く)から。のんびり、まったりとリラックスすること。

厨(ちゅう)
定着期TPO注意

「中学生」の意から転じ、幼稚・迷惑な言動をする人への蔑称。「信者」と似た使われ方。

詰む(つむ)
定着期

将棋用語の「詰み」から。手詰まりになる、解決策がなく万事休すな状態。

つよつよ
定着期

非常に能力が高いこと、または高性能なこと。「つよつよエンジニア」のように使う。

釣り(つり)
定着期TPO注意

わざと挑発的な投稿や嘘の情報を流し、人々の反応を楽しむ行為。

てぇてぇ
定着期TPO注意

「尊い」が訛った言葉。主にキャラクター同士の良好な関係性を見て感動した際に使う。

ディスる
定着期

相手をけなす、批判すること。英語の “disrespect”(軽蔑)が語源。

定期(ていき)
定着期

お約束のように繰り返される投稿や発言のこと。「はいはい、定期定期」のように使う。

テンプレ
定着期

テンプレートの略。定型文や、お決まりの行動パターンのこと。

同担拒否(どうたんきょひ)
定着期

アイドルファン等の間で、自分と「同じ担当(推し)」のファンとは交流したくないという意思表示。

尊い(とうとい)
定着期

崇高さを感じるほどに素晴らしいこと。キャラクターや推しに対して使うことが多い。

凸(とつ)
定着期TPO注意

「突撃」の略。配信者の放送に飛び入り参加したり、イベント等に実際に訪問したりすること。

ドヤ顔(どやがお)
定着期

「どうだ」と言わんばかりの得意げな顔つきのこと。

TL(ティーエル)
定着期

タイムラインの略。X(旧Twitter)などのSNSで、フォローしている人の投稿が流れてくる画面。

な行

中の人(なかのひと)
定着期

企業のSNSアカウント運用担当者や、着ぐるみの中の人、VTuberの演者などを指す言葉。

投げ銭(なげせん)
定着期

ライブ配信などで、視聴者が配信者に対してオンラインで送金する機能や行為のこと。

なう
衰退期

英語の”now”から。「渋谷なう」のように、今いる場所や状況を実況する際に使われた。

なお〇〇
定着期TPO注意

「なお、〜」の略。野球の実況(例:なお、試合は敗れた)が元ネタの、オチをつける決まり文句。

なんJ語(なんじぇいご)
定着期TPO注意

掲示板「なんでも実況J」発祥の独特な言葉遣い(例:「〜ンゴ」「ワイ」)。内輪ノリが強い。

ニキ
定着期TPO注意

「アニキ」の意。なんJ語が由来で、特定の分野に詳しい人などへの敬称として使われる。

にわか
定着期TPO注意

あるジャンルについて、知識が浅いファンや、ブームに乗っただけのファンを指す言葉。

沼(ぬま)
定着期

あるジャンルや人物に夢中になり、抜け出せなくなること。「〇〇沼にハマる」のように使う。

ヌルポ
衰退期

Javaのエラー名(NullPointerException)。掲示板で書くと「ガッ」と返すのがお約束だった。

は行

BOT(ボット)
定着期

ロボットの略。自動的に投稿や返信を行うプログラムのこと。

バ先(ばさき)
定着期

アルバイト先の略。

バズる
定着期

SNS等で投稿が短期間に爆発的に拡散され、話題になること。

箱推し(はこおし)
定着期

アイドルグループなどで、特定のメンバーだけでなくグループ全体を応援すること。

ハッシュタグ
定着期

「#」を付けて投稿を分類・検索しやすくする機能。例:「#猫のいる暮らし」

バ美肉(ばびにく)
定着期TPO注意

バーチャル美少女受肉の略。男性がボイスチェンジャー等を使い、女性アバターで活動すること。

バブみ
定着期TPO注意

年下のキャラクターなどに対し、赤ちゃんのような幼さを感じ、母性がくすぐられる様。

パクツイ
定着期TPO注意

他人のツイート(投稿)を、あたかも自分の発言のように無断転載すること。

ぱおん
衰退期

「ぴえん」の進化形。より強い悲しみや喜びを表す言葉として一時流行した。

秒で(びょうで)
定着期

「1秒で」の意。すぐに、即座に、ということを強調する表現。「秒で終わらせます」。

ぴえん
衰退期

軽い悲しみや残念な気持ちを表す言葉。2020年頃に大流行したが、今は古い印象。

ビジュいいじゃん
流行期

「ビジュアル(見た目)がいいね」という意味の、気軽な褒め言葉。

微レ存(びれぞん)
衰退期

「微粒子レベルで存在している」の略。可能性が僅かにあること。

ファボる
衰退期

Twitter(現X)の「お気に入り(favorite)」機能で星マークを押すこと。「いいね」に変更されたため死語に。

フラグ
定着期

特定の展開を予感させる言動。「死亡フラグ」「生存フラグ」など、物語の伏線の意から。

風呂キャンセル界隈
流行期

疲れてお風呂に入るのが面倒になってしまう、という状態を共有するためのユーモラスな言葉。

フォロバ
定着期

フォローバックの略。フォローしてくれた相手をフォローし返すこと。

ほぼそれ
定着期

「あなたの言いたいことは、ほぼその通りだ」という強い同意を示す相槌。

ほんmoney
流行期

関西弁の「ほんまに(本当に)」と英語の「money」をかけた言葉遊び。「マジで?」という相槌。

ま行

マ?
定着期

「マジ?」の略。驚きや疑いを表す。

待って無理しんどい
定着期

感情が昂ぶりすぎて処理できない状態を表す。ネガティブな意味ではなく、最大級の賛辞。

祭り(まつり)
定着期

特定の話題で掲示板やSNSが一時的に大きく盛り上がること。「炎上」とは異なり、ポジティブな意味合いで使うことが多い。

マジレス
定着期TPO注意

真面目な返信のこと。ネタ投稿にマジレスすると「空気が読めない」と見なされることがある。

マウント
定着期

相手より優位に立とうとする言動。「マウントを取る」のように使う。

まとめ
定着期

特定の話題に関する情報を集めて編集した記事や投稿。「まとめサイト」など。

ミーム
定着期

ネット上で模倣され、アレンジされながら爆発的に拡散していくネタや表現、文化のこと。

胸熱(むねあつ)
定着期

胸が熱くなるような感動的な展開のこと。

無能/有能
定着期TPO注意

物事や人物の働きを評価する砕けた表現。ビジネスシーンでの人物評価には不向き。

メタバース
定着期

インターネット上に構築された三次元の仮想空間やそのサービス。

メロい
流行期

「メロメロ」の形容詞形。推しに対して感じる、恋愛感情に近い強いときめき。

メンション
定着期

「@ユーザー名」の形式で、特定の相手に通知を送って話しかける機能。

萌え(もえ)
定着期TPO注意

主にアニメや漫画のキャラクターに対する、強い愛着やときめきの感情。

や行

陽キャ/陰キャ
定着期TPO注意

外向的/内向的な性格の人を指す分類語。安易なレッテル貼りになるため注意が必要。

やばたにえん
衰退期

「やばい」を強調した若者言葉。食品メーカー「永谷園」をもじったもの。

やらかし
定着期

失敗や失態を犯すこと。元はファンがアイドルのプライバシーを侵害するなどの迷惑行為を指した。

優勝(ゆうしょう)
定着期

最高であること。「今日のライブも優勝!」「風呂上がりのビール優勝」のように使う。

ゆるぼ
定着期

「ゆるく募集」の略。SNSなどで、急ぎではない募集をかける際に使う。

ようつべ
定着期TPO注意

YouTubeの俗称。やや古い言い方と捉えられることもある。

ら行

定着期TPO注意

「了解」の意。非常にカジュアルなため、ビジネスチャットでは避けるのが無難。

リアタイ
定着期

リアルタイム視聴の略。テレビ番組やライブ配信などを放送・配信と同時に見ること。

リア充(りあじゅう)
定着期

リアル(現実)の生活が充実している人。主に恋人や友人が多い人を指す。

リプ
定着期

リプライの略。SNSの投稿に対する返信のこと。

リムる
定着期

SNSのフォローを解除すること。英語の “remove” が語源。

量産型(りょうさんがた)
定着期TPO注意

没個性的で、よく似たファッションやメイクをしている人への揶揄として使われることがある。

レス
定着期

レスポンスの略。主に掲示板での返信を指す。

レスバ
定着期TPO注意

レスバトル。ネット上での口論、言い争いのこと。不毛な結果に終わることが多い。

レベチ
定着期

「レベルが違う」の略。格段に優れていることを称賛する言葉。

ROMる(ろむる)
定着期

“Read Only Member”の略。掲示板やチャットなどで書き込まず、閲覧に徹すること。

わ行・記号

w , www
定着期

笑いを表す記号。(warai)の頭文字から。数が多いほど大爆笑を示す。「草」の語源。

wktk(ワクテカ)
衰退期

「ワクワクテカテカ」の略。期待で胸を躍らせている様子を表す。

ワイ
定着期TPO注意

一人称の「私」「僕」。なんJ語が由来で、ネット掲示板などで広く使われる。

ワロタ
衰退期

「笑った」の意。現在では「草」を使うのが一般的。

\(^o^)/
衰退期

「オワタ」。万歳のようなポーズで「終わった」と諦めを表すアスキーアート。

(´・ω・`)
定着期TPO注意

「しょぼーん」。がっかりした様子を表す顔文字。掲示板文化の象徴の一つ。

8888
定着期

パチパチという拍手の音を表す。ライブ配信などで賞賛を送る際にコメントされる。

【教養編】デジタル文化の変遷を辿る ネットスラング25年の歴史

この記事の締めくくりとして、現代スラングがどのような歴史的文脈の上にあるのかを辿ります。各時代のコミュニケーションツールが、いかにして言葉を生み出してきたかを知ることで、未来のトレンドを予測するヒントが見つかるかもしれません。

2000-2004:匿名性とテキスト表現の極致

巨大掲示板の時代:内輪ノリと創造性の爆発

画像や動画の制約が大きく、限られたテキスト空間で感情や状況を表現する「圧縮された言語」が発展しました。

orzwキタ――(゚∀゚)――!!

2005-2010:可視化と共有の時代

動画・SNS黎明期:クローズドな文化の一般化

動画サイトやmixiの登場でスラングが一般層へ拡散。「リア充」など、ネットと現実を対比させる言葉が増加しました。

リア充ググるオワコン

2011-2015:スマホと即時性の追求

短文SNSの衝撃:コミュニケーションの高速化

スマホの普及とTwitterの台頭でネットが日常に。「既読スルー」「炎上」など、高速化がもたらす人間関係のリスクも可視化されました。

バズる炎上既読スルーステマ

2016-2020:”推し”経済と感情の最適化

動画配信と共感の言葉:感情表現の多様化

ファンコミュニティ内で「共感」や「熱量」を瞬時に共有するため、「エモい」「尊い」といった圧縮度の高い感情語が誕生しました。

エモいてぇてぇ〇〇しか勝たん

2021-2025:参加型ミームとSNS横断の時代

TikTokの台頭と新しいトレンドの生まれ方

「推し活」が社会に定着。同時に、TikTokを震源地として音楽やサウンドと一体化した「参加型ミーム」がトレンドの中心になりました。

推し活蛙化現象ビジュいいじゃんエッホエッホ

よくある質問(FAQ)

Q.若手社員とのチャットで「り」や「それな」を使ってもいいですか?

結論から言うと、「り」(了解)は原則避けるべきです。あまりにも略しすぎた言葉は、相手に手を抜いている印象を与えかねません。一方で「それな」は、強い同意を簡潔に伝え、テキストベースのコミュニケーションに温かみと共感を生む効果があります。親しい同僚やフラットなチーム内では、あえて使用することで世代間の壁を取り払い、心理的安全性を高めるツールとして活用するのは「あり」です。ただし、公式な報告や目上の人には標準的な日本語を使いましょう。

Q.侮蔑的な意味合いを持つ言葉の扱いは?

本記事では、言葉の持つ背景を解説する上で、歴史的に侮蔑的なニュアンスがあった・あるいは現在も持ちうる言葉(例:「チー牛」「なんJ語」など)も一部掲載し、TPO注意タグを付与しています。しかし、それらの言葉の使用を推奨する意図は一切ありません。他者への配慮が求められる場面では、より中立的な表現を用いることを強く推奨します。

Q.なぜ言葉の流行り廃わりがこんなに速いのですか?

現代のトレンドがTikTokなどアルゴリズムによって最適化されたプラットフォームから生まれるためです。多くの人の目に触れる速度が速い分、飽きられる速度も速くなっています。2024年に流行した言葉が、2025年には「もう古い」と認識されることも珍しくありません。だからこそ、本辞典のような定期的な知識のアップデートが重要になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました