【映え確定】バタフライピーとレモンの魔法レシピ|エンジェルコアな「青いお茶」の作り方と色の科学

2025年のトレンドキーワードとして注目される「エンジェルコア」という美的概念が、おうちカフェの世界にも広がっています。この記事は、Zatsugaku Laboratoryの「ホームカフェ&コーヒーラボ」がお届けする実験レポートです。

この記事でできること

  • お菓子初心者でも作れる「天使の羽」トッピング2種(チョコ / メレンゲ)の具体レシピと温度・時間の目安がわかる
  • 青いドリンクがレモンでピンクに変わる“魔法”の科学的理由(pHとアントシアニンの関係)を理解できる
  • バタフライピーなど着色ハーブの違いと選び方、注意点を把握できる
  • スマホでもできる『エンジェルコア系おうちカフェ写真』の撮り方を、そのまま真似できる
目次

まずはトレンドを理解:話題の「エンジェルコア」とは?

エンジェルコアは、天使・羽・雲・レース・淡い透明感などをモチーフにした幻想的で神聖な世界観そのものを指す「美的概念」です。日本国内でも、渋谷「Whitely Cafe」や大阪「ance Cafe&Bal」といった実在のカフェが“天使・白・光”をテーマにした内装やメニューを打ち出し、確実に市民権を得つつあります。高価な機材を買わなくても、色や配置の工夫だけで世界観を再現しやすいので、おうちカフェとの相性が非常に高いのが特徴です。

Angelcoreとは?

天使、羽、雲、レース、淡い色彩などをモチーフにした、幻想的で神聖な世界観を指す美意識/ビジュアルスタイル。かわいさだけでなく「儚さ」「光」「無垢さ」も含むのがポイント。

参考:macaroni「儚げで美しい…♡ エンジェルコアがテーマの『Whitely cafe』が気になる」

天使の羽スイーツラボ:2つの方法で作る幻想的なトッピング

デザートやドリンクに“ふわっと羽がのっている”だけで一気にエンジェルコア感が出ます。ここでは目的に合わせて選べる2タイプを紹介します。

天使の羽チョコレート 天使の羽メレンゲクッキー
難易度 ☆☆☆☆(レンジ可) ★★☆☆☆(ハンドミキサー推奨)
食感 パリッ/しっかり固い サクッ→ほろっと溶ける
主な材料 板チョコ(ホワイト推奨) 卵白・グラニュー糖・コーンスターチ少量
向いている用途 グラスのふち飾りやケーキトッパー そのまま菓子としても◎/ギフトに

【初心者向け】パリパリ食感「天使の羽チョコレート」

テンパリング不要。市販の板チョコと平らな面(クリアファイルやOPPシート)だけでOKです。実際に試作したところ、チョコを均一に1mm〜2mmくらいまで薄く伸ばすと、羽のエッジが繊細に見えて写真映えが一気に上がりました。

溶かす
伸ばす
羽型にカット
冷やし固める
再現性メモ(羽チョコ)
材料の目安
ホワイトチョコ 40〜50g(板チョコ1枚分)
溶かし方
耐熱ボウルに割ったチョコを入れ、電子レンジ200〜300Wで10〜15秒ずつ。完全に液状にせず、7割溶けたら湯せん(50〜55℃目安)でゆっくり混ぜると分離しにくい。
成形のコツ
シート上にチョコを1〜2mm厚でヘラで伸ばし、固まりきる前に細長いしずく形を左右対称に2枚カット=羽。曲げたい場合は、固まる直前に軽く反らせて冷蔵庫で10〜15分。
失敗しやすい例
厚すぎると重くてグラスからずり落ちる。薄すぎると持った瞬間に割れるので、指で持ってたわまない程度(1〜2mm)がベスト。
成形をもっと安定させたい場合

羽のエッジを均一にしたい場合は「羽型のシリコンモールド」を使うと、同じ形を量産できます。厚みも揃うので撮影用の小道具としても使い回しやすいです。

※以下は販売例(アフィリエイトリンクを含みます)。価格・在庫・仕様は時期によって変わるので、用途やサイズを比較して選んでください。モールドなしでも、OPPシートを切って手作りは可能です。

【軽やか食感】サクシュワ系「天使の羽メレンゲクッキー」

卵白と砂糖だけでできる軽い羽。低温で「焼く」のではなく「乾燥させる」イメージです。泡がしっかり立てば、スプーンで羽形を描くだけでふんわり可愛い仕上がりになります。

再現性メモ(羽メレンゲ)
材料の目安(約10〜12枚分)
卵白 30g(M卵約1個分)/グラニュー糖 30〜35g/コーンスターチ 3g/お好みでバニラエッセンス1〜2滴
泡立て
油分・水分のないボウルを使用。ハンドミキサー中速で卵白がフワッとしてきたら、砂糖を3回に分けて入れる。そのつどツヤが出るまで混ぜ、逆さにしても落ちないくらいのしっかりしたツノを目指す。
乾燥焼きの目安
オーブンを90〜100℃に予熱し、クッキングシートに羽形(細長いしずくを2枚重ねるイメージ)を絞り出す。90〜100℃で60〜70分“じっくり乾かす”→火を止めてそのまま10分置いて余熱で乾燥仕上げ。
失敗しやすい例
温度が高すぎる(110℃以上)と黄色〜うっすら茶色に色づく。色を真っ白に保ちたいときは100℃以下キープがコツ。
メレンゲがうまく泡立たない…
ボウルやホイッパーに油分・水分が少しでも残っていると泡が逃げます。金属orガラスボウル推奨。砂糖は3回に分けて加え、都度ツヤを出すように混ぜると安定します。
白く仕上がらず焼き色がつく
「焼く」感覚ではなく「乾かす」イメージで。100℃以下で長時間+余熱放置がポイント。家庭オーブンは実温度が高めのこともあるので、様子を見て少し扉を開けて温度を逃がすのも手です。
衛生面の注意: 卵白を使ったメレンゲは、十分に乾燥していないと内部が半生っぽく残る場合があります。小さなお子さま、高齢の方、妊娠中の方などに提供する場合は、中心までしっかり乾燥・加熱できているものを優先してください。気になる場合は、チョコレート羽のほうが扱いやすく安全です。

魔法色ドリンクの化学:アントシアニンの不思議な世界

ここからはZatsulaboらしい「ラボ視点」。いわゆる“バタフライピーの青いお茶がレモンでピンクに変わる”現象は、偶然ではありません。色が変わるのは、植物由来の色素がアントシアニンという分子だからです。

なぜ色が変わるの?「pH」とアントシアニンの関係

アントシアニンは、まわりの環境が酸性か中性かアルカリ性かによって分子の形が変化します。そのときに、私たちの目に見える色も変わります。この「酸性・中性・アルカリ性の度合い」を示す指標が

pH(ピーエッチ)

です。

試験紙レベルの簡易計測では、バタフライピーティーは抽出直後でだいたい

pH6〜7

付近=落ち着いた青色。そこにレモン汁(クエン酸)を1〜2mlほど垂らして

pH3〜4

くらいまで酸性に傾けると、紫〜ピンク系が立ち上がります。この変化こそが「魔法色ドリンク」の正体です。

もともとの状態
(中性寄り / pH6〜7)
→ 青〜バイオレット
pHが下がると
分子の形が変わる
レモン汁など酸を追加
(酸性 / pH3〜4)
→ ピンク〜赤紫
pHを動かす=色をデザインする。入れるレモンの量(酸の量)が“魔法”をコントロールしている。

さらにバタフライピーが優秀なのは、ただ青いだけじゃない点にあります。バタフライピーに含まれるアントシアニンはテルナチンというタイプで、化学的に安定した「ポリアシル化アントシアニン」。これが水中でもクリアな青を保ちやすい理由とされます。ほぼ無味無臭なので、ソーダ・ミルク・カルピスなど他の味を邪魔しにくい=色演出専用の素材としてとても扱いやすいのです。

原料 抽出時の色 酸(レモン等)での変化 味・香り 入手のしやすさ
バタフライピー 明るい青〜群青 紫〜ピンク系 ほぼ無味無臭 高(通販・一部輸入食品店)
赤しそ 濃い紫 鮮やかな赤紫 しその爽やかな香り 季節性あり(夏〜初秋中心)
マロウブルー 青〜紫 ピンク やさしいハーブ香 中(ハーブ専門店・茶葉店)

参考:食品開発分野でのアントシアニン色素利用に関する公開論文(J-STAGE等)。pHによる呈色変化と安定性に基づいて要約。

実践編:バタフライピーで作る“魔法のカラーチェンジドリンク”

ここからは具体的なドリンク例です。「色を変えるタイミング」や「層を崩さず注ぐ手順」も書いてあるので、そのまま撮影用レシピとして使えます。

まずは基本のバタフライピーティー

抽出の基本
材料目安(1杯分)
乾燥バタフライピー 2〜3輪(約1g)/熱湯150ml
手順
耐熱カップやポットにバタフライピーを入れ、熱湯150mlを注いで3分蒸らす。色が濃い青〜群青になったら茶こしでこす。
味と香り
ほぼ無味無臭。甘さはないので、単体で飲むより色素材として使うのが定番。
pHの遊び方
レモン汁(約1〜2ml)を後から垂らすと、pHが下がって青→紫→ピンクに変化する。変化の瞬間を動画で撮るとSNS映えしやすい。
バタフライピーティーの入手について

バタフライピー(ホールの花 or ティーバッグ)は、カルディや成城石井など輸入食品・お茶コーナーに並ぶことがあります。通販なら「ホール花タイプ=発色が濃い」「粉末タイプ=混ざりやすいが沈殿しやすい」といった違いがあるので、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。

※以下は販売例(アフィリエイトリンクを含みます)。価格・在庫・仕様は変わることがあります。必ず食品として販売されているものを選び、異物や香料が強すぎるものは避けてください。

バタフライピーの青とレモンのピンクがグラデーションになったレモンソーダ

魔法色レモンソーダ

材料
  • バタフライピーティー(濃いめ・冷ましたもの)50ml
  • 無糖の炭酸水 100ml
  • レモン汁 1〜2ml(最後に垂らす)
  • ガムシロップ お好みで(5〜10ml)
  • 氷 適量
手順
  1. 透明グラスに氷をたっぷり入れる。
  2. 炭酸水→ガムシロップの順で注ぎ、軽く1回だけ混ぜる。
  3. 氷に当てるように、そっとバタフライピーティーを上から注いで2層にする。
  4. 飲む直前にレモン汁を垂らし、色がピンク〜紫に変わる瞬間を撮影。
層を崩さないコツ
比重が大きい甘い層(シロップ入り炭酸)を先に、比重が軽いティーを後から静かに注ぐ。
pHの目安
注ぐ前はpH6〜7付近→レモン後はpH3〜4付近。色変化が一番ドラマチックになるのは動画で撮る瞬間。
最初から混ぜると全体が薄い紫で終わってしまうので「最後にレモンで変化させる」のが写真映えの決定打です。
下が乳白色、上が青〜紫の二層に分かれたミルクラテ

二層ミルキーラテ

材料
  • 牛乳またはアーモンドミルク 120ml
  • 練乳 or ガムシロップ 5〜10ml(甘さ調整)
  • 濃いめのバタフライピーティー(冷ましたもの)40〜50ml
  • 氷 適量
手順
  1. グラスの底に練乳やシロップを入れ、牛乳を注いでよく混ぜる。
  2. 氷を入れてから、スプーンの背に沿わせるようにゆっくりティーを注ぎ、二層にする。
  3. 青と乳白色のコントラストを上から・斜め45度から両方撮る。
ポイント
氷が“クッション”になるので、勢いよく注がないこと。牛乳層とティー層の境目がゆらっと混ざっている瞬間が一番かわいい。
味わい
甘いミルク+ほぼ無味のティーなので、見た目インパクトのわりに飲みやすい。青〜ラベンダー系の色は「エンジェルコア」の世界観と相性◎。
写真用なら、最初は混ぜずに。飲むときにストローで軽くステアすると、ふんわりラベンダー色に落ち着きます。
濃いカルピス層と青いティー層が分かれたドリンク

カルピスセパレート

材料
  • カルピス(原液)15〜20ml
  • 氷 適量
  • バタフライピーティー(冷ましたもの)60〜80ml
手順
  1. グラス底にカルピス原液を入れる。
  2. 氷を静かに入れる。
  3. 氷を伝わせるように、ゆっくりティーを注ぎ入れて2層にする。
  4. 混ぜると淡いラベンダー色に。お子さま向けには混ぜた後の色がやさしくて人気。
失敗パターン
勢いよく注ぐと最初から混ざってしまい、ただの紫になる。氷に沿わせる/スプーンの背を使うと層が残りやすい。
甘さについて
カルピスは糖分が高いので、そのまま一気飲みではなく、写真を撮ったあとで全体を混ぜてから提供すると◎。
小さな子ども向けには、完成後すぐに混ぜて飲ませてください。濃いカルピス層だけを一口で飲むと甘すぎることがあります。

おうちカフェ撮影ガイド:幻想的な一枚を残すコツ

せっかく作った「天使の羽」と「魔法色ドリンク」は、世界観ごと写真に残したいところ。ここでは、実際にSNS投稿するときに私が気をつけている3つの基本ルールを紹介します。

構図で魅せる:おしゃれに見える3つのルール

難しい理論を覚える必要はありません。まずはこの3つから取り入れてみてください。余白の使い方やアングルを変えるだけで、“ただの自家製ドリンク”が“エンジェルコアの世界観”に化けます。

お皿の一部やグラスをあえてフレームアウトさせて、余白と曲線でリズムを作ったC字構図の例
あえてフレームからはみ出させると、余白の中に動きが生まれて“ストーリーの途中感”が出る。
ルール1 あえて全部入れない
主役(グラスやスイーツ)をあえてフレームアウトさせることで、写真に余白とリズムが生まれます。真ん中ドン置き(いわゆる日の丸構図)より、“ふとこぼれた瞬間”っぽい生活感が出る。
主役を右下に寄せ、左上に大きな余白スペースを作った構図の例
あえて大きな余白を残すと、そこに“光”や“空気感”があるように見せられる。後で文字も入れやすい。
ルール2 余白は「おしゃれ」
画面の一部をあえて空ける=余白をデザインとして使う。視線が主役に集中して、フィードで見たときに「雑誌の1ページ」みたいな落ち着きが出ます。
真上からの俯瞰ショットでテーブルの並びを写した撮影例
真上からなら「デザイン性」、斜め45度なら「親近感」、真横なら「層と立体感」。角度でストーリーが変わる。
ルール3 アングルで世界観を作る
真上から撮ると“アート感”が強い。斜め45度だと“今ここで一緒にカフェしてる”親近感が出る。真横はグラスの層・羽チョコの反りなど立体が映えます。用途に合わせて角度を変えるだけで投稿の雰囲気が大きく変わります。

小道具と演出で“物語”を足す

テーブルの上にスプーンやカトラリー、英字の雑誌、レースのハンカチなどをそっと入れると、“そこに誰かがくつろいでいる”という気配が写ります。これはエンジェルコアの「儚い私の時間」という物語づくりと相性がいいです。

また、グラスをそっと持つ手や、ケーキに羽チョコをそっと乗せている瞬間の指先も、温度感を伝える大事な要素。ネイル・指輪・レースの袖口などのディテールが、そのまま世界観の延長になります。

ワンランクアップ撮影チェックリスト
背景をぼかす「ポートレートモード」は試した?(被写体だけを浮かせて“夢みたいな空気感”を作れる)
画面をタップして露出(明るさ)を+方向に少し上げて、白〜パステルの透明感を出した?
歪みが気になるときは、少し離れてズームに切り替えて、グラスが丸く潰れないようにした?
英字雑誌・レース小物・スプーンなど“小道具”を置いて、ストーリーを感じる画にした?
自分の手・指先・袖口も写して「誰かがそこにいる時間」を表現した?

まとめ:あなただけのおうちカフェを、研究して共有しよう

この記事では、トレンドの「エンジェルコア」をおうちで再現するために、羽チョコ/羽メレンゲの具体ステップ、pHで色が変わる“魔法ドリンク”の仕組みとレシピ、そしてスマホだけで雰囲気を撮るテクニックまでまとめました。

ポイントは、「作る → 撮る → 色の変化を記録する → 共有する」を一気通貫で楽しむこと。これは単なる映えではなく、“自分の世界観を研究して記録する”という小さなラボ活動です。

まずは、扱いやすいホワイトチョコの羽と、レモンで色が変わるソーダから試してみてください。そこで得たコツや色の再現度を、ぜひ記録してみてください。

#Zatsulaboおうちカフェ
この記事について(安全・出典・お問い合わせ)

本記事の内容は、Zatsulabo編集部が自宅で実際に試作・撮影した結果と、公開論文・公的な食品研究資料で報告されているアントシアニンのpH依存的な呈色変化(例:バタフライピー由来テルナチンの安定性)をもとにまとめた一般的な情報です。加熱温度・衛生管理・アレルギー対応・お子さまや高齢の方への提供などは、必ず各ご家庭の判断と責任で安全を最優先してください。不安がある場合は専門家にご相談ください。

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